海老名市河原口(海老名市河原口3丁目3付近)に小さなお社が鎮座している。
その名も「神武社」。
海老名市総鎮守・有鹿神社の境外摂社。
社号の通り「神武天皇」を祀っている当社は「石碑」がご神体という、珍しい神社。
神武社
江戸時代の頃は、辺りは桑畑であったといい、この地には「石神社」が鎮座していた。
明治37年(1904)に勃発した日露戦争に際して、戦勝祈願の為に、この地に河原口の人々が集まり、橿原神宮を遥拝したという。その後、橿原神宮遥拝の地を記念して「神武天皇碑」が建立。その石碑を覆う社殿も建立されたという。
社殿と鳥居は橿原神宮の方向(西面)を向いている。
もともと河原口の氏神様は神明社であったが、戦後に神武社にかわった、とされる。
河原口地区には、神武社が建立される前、「新編相模風土記」によると、天神社・神明社・諏訪社・熊野社・石神社・第六天社・弁天社などが鎮座していた。明治期の神社合祀政策により、これらの小社は「有鹿神社」に合祀されたが、その後に河原口地区で疫病が流行ったために、現在地に遷座。
現在、「神武社」の境内には、石神社・神明社・天神社・熊野社・第六天社の石祠が鎮座している。
<本記事は有鹿神社宮司様よりお伺いしたお話を基礎としております>
海老名総鎮守「有鹿神社」(あるか神社)
相模国最古の神社。近年はパンダ宮司で有名。
公式サイト
有鹿神社の後方には「横須賀水道」が縦断している。
これもまた「戦跡」のひとつ。
「横須賀水道みち」の戦跡散策もおすすめ。
〆