東京国際クルーズターミナルに世界一美しい帆船と言われているイタリア海軍の練習帆船「アメリゴ・ヴェスプッチ号」(「Amerigo Vespucci」号)が入港してきました。
令和6年8月25日(日)入港、30日(金)出港。
歓迎イベント「Villagio Italia」にて、平日のみ一般公開があったので、足を運んでみました
Amerigo Vespucci World Tour 2023-2025
目次
アメリゴ・ヴェスプッチ号(イタリア海軍練習船)
Italian Navy training ship Amerigo Vespucci
「世界一美しい帆船」とされるイタリア海軍(Marina Militare)のアメリゴ・ヴェスプッチ号(Amerigo Vespucci)は、イタリア海軍の練習艦として、1931年に進水。
母港は、イタリアのラ・スペツィア(La Spezia)。
探検家アメリゴ・ヴェスプッチにちなんで命名。
アメリゴ・ヴェスプッチは「新世界」がアジアの一部ではなく、道の4つ目の「新大陸」であったことを論証した探検家にして地理学者であった。
「新大陸」はアメリゴのラテン語名アメリクスの女性形として「アメリカ」と後に呼称された。
1925年、王立イタリア海軍(Royal Italian Navy、王立海軍 レジア・マリーナ Regia Marina)は、2隻の練習艦を発注した。
1番艦のクリストフォロ・コロンボ号は1928年に就役し、1943年までイタリア海軍で使用された。 第二次世界大戦後、戦争賠償金の一部としてソ連に引き渡され、まもなく退役した。
2番艦のアメリゴ・ヴェスプッチ号は、1930年にカステランマーレ・ディ・スタビア(ナポリ)の(旧)王立海軍造船所で建造された。
1931年2月22日に進水し、同年7月に就役。
アメリゴ・ヴェスプッチ号は全長82.4m(270フィート)、バウスプリットを含む全長101m(331フィート)、最大幅15.5m(51フィート)の総艤装3本マストの鋼船で。 喫水は約7m(23フィート)、満載時の排水量は4146トン。 補助ディーゼル電気推進により、アメリゴ・ヴェスプッチは時速10ノット(19km)に達し、航続距離は6.5ノットで5450海里。
2013年から2016年に掛けて近代化改装が行われ、ディーゼルエンジンを搭載。
3本の鋼鉄製マストの高さは50メートル、54メートル、43メートルで、合計2,824平方メートル(30,400平方フィート)の帆を張っている。
アメリゴ・ヴェスプッチ号には26枚の帆があり、角帆、ステイセイル、ジブなど、すべて伝統的な帆布の帆を用いている。 強い海風条件下で帆を張ると、時速12ノット(22km)に達する。
約30kmに及ぶロープは伝統的な麻のロープのみを使用し、係留索だけは港湾規制を遵守するため合成繊維を使用している。
アメリゴ・ヴェスプッチ号の標準的な乗組員は、士官16名、下士官70名、水兵190名である。海軍兵学校(アカデミア・ナヴァーレ)の中等士官が乗船すると、乗組員は合計約450人になる。
東京国際クルーズターミナルのデッキから
デッキから、見学。軍艦旗のはためきが美しい。
イタリア海軍の軍艦用国籍旗(イタリア海軍紋章)
軍艦旗の中央に使用される紋章は、中世、地中海の覇権を争い、「海洋共和国」(レプブリケ・マリナーレ)と呼ばれた都市国家の紋章を組み合わせたもので、左上がヴェネツィア共和国(聖マルコの獅子)、右上がジェノヴァ共和国(白地に赤十字)、左下がアマルフィ公国(青地に白のマルタ十字)、右下がピサ共和国(赤地に、使徒を示す12の珠の付いた白十字)となっている。イタリア海軍もイタリア商船も共通で使用している。
イタリア海軍の軍艦旗
イタリア海軍の軍艦旗は、国旗と王冠と紋章で構成。
日の丸掲揚
ありがとうございます
船首
中央に最新のアンテナ群。近代化改装の賜物。
おっ、東海汽船のジェットフォイルだ。
「セブンアイランド愛」
東京国際クルーズターミナルの岸壁から
裸婦像
なんだろう。航海の女神的なものかな。
アメリゴ・ヴェスプッチ号の船内
※撮影:2024年8月