軍都柏の戦跡散策、その8。
柏飛行場の名残を探しに。
この日は、柏飛行場関連施設として残存していた「教材置場」の解体前の最初で最後の一般公開の模様を掲載。
本記事は、流山市駒木台「流山市内の戦跡」となりますが、便宜上「柏飛行場・軍都柏」として掲載します。
建造当時の様子を残す梁棟。
ちなみに、前回記事の「ガス庫及び部品庫」の向かい側にある建造物が今回取り上げる「教材置場」となるが、前回散策時は、、、記録できていなかったです。。。
目次
位置関係
地図・空中写真閲覧サービス
ファイル:USA-R1585-76
昭和23年(1948年)7月25日、米軍撮影の航空写真を一部加工。
旧柏飛行場関連施設(教材置場)文化財見学会・概要
旧柏飛行場関連施設(教材置場)文化財見学会
令和8年2月7日・8日
主催 流山市教育委員会
協力 柏歴史クラブ 柏市教育委員会
柏飛行場は、昭和13年(1938)に開設され、昭和 20年(1945)まで陸軍の飛行場として利用されました。流山市と柏市の市境には、飛行場の本部や格納庫、立川分廠本部などの施設が建てられていました。昭和20年の戦争終結以降、飛行場の大半は米軍の通信基地として利用されたほか、建物の一部は民間に払い下げられ、住宅や倉庫、工場等に利用されていたようです。
米軍の通信基地は、昭和54年(1979)に日本に返還されます。返還後は、柏の葉公園や東京大学大学院、千葉大学、住宅地等が整備され、かつて飛行場だった面影はほとんど残らなくなりました。
そのような中、昨年の5月に旧所有者の関係者から柏飛行場と思われる建物を解体する予定だとの相談がありました。このため、流山市教育委員会は、柏飛行場の調査を以前より進めていた柏市教育委員会、柏歴史クラブ、建造物の研究者と共同で調査を実施し、今回見学会を実施する建物が、柏飛行場関連の教材置場と呼ばれる施設であることが明らかとなりました。
教材置場は、飛行機を整備するための部品などを展示していた場所と考えられています。建物は、その後クリーニング工場と住居として利用されていたため、建物内部は大きく改造されていますが、随所に当時の痕跡が残っています。
流山市
https://www.city.nagareyama.chiba.jp/tourism/1013087/1052392.html
https://www.city.nagareyama.chiba.jp/res/projects/default_project/_page/001/052/392/chirasi.pdf
「教材置場」見学会
解体前の最初で最後の見学会。
「教材置場」見学会・建屋の内部
戦後は、クリーニング工場であった、という。
往時からの窓枠が残る。
紐で上下にスライドできた。
教材置場としての入口は側面のシャッターがある場所あたり。
建屋の手前3分の2がクリーニング工場。
建屋の板張りの奥3分の1が居住スペース。
大改築されているが、陸軍時代の残存部分もある。
右側の板張りが戦後の増築部分。
手前が戦後の増築部分。
「教材置場」見学会・建屋の天井や梁棟
小屋梁や垂木、棟木など、往時からの様子がよく残っている。
水色っぽい色合いは、戦後の塗装。
建造当時の木材は、黒っぽい塗装。
天井部分を開口して発見。
天窓があったのかどうか、それは不明。
解体されるその日まで、少しずつ構造物をバラしていくことで、往時の様子が解明できる。不明部分も今後の解体調査次第で明らかになっていく。
戦時中の建造物ということもあり、金属に余裕がなく、金属使用部分は限られている。
梁を補強するボルトのみが金属であった。
電球取付部は当時からのものと推測されるが、要調査。
「教材置場」見学会・建屋の入口
開口部分が、往時の建屋入口。
扉の溝(鴨居)が残っている。
奥にも出入り口があったことがわかる。
「教材置場」見学会・建屋窓
建屋の窓の位置も状況から推測できる。
戦後に取り付けられた配電盤の左右にも窓があった形跡が残る。
増築部分の壁にも、窓があった痕跡が残る。
窓枠が残る。
窓枠の上部だけ残る。
「教材置場」見学会・建屋壁
往時の壁の構造を知ることも出来た。
モルタルは戦後。
往時は、木を張り筋違を設けた建造。
調達された木材の仕入元などの記録も残る。
床面も剥がすことで当時の状態を解明することができる。
解体時にわかってくることもある。
会場は「流山市教育委員会(流山市立博物館)」と「柏歴史クラブ」がタッグを組んだ説明会でした。
「柏飛行場調査報告書」は、PDFがダウンロードできるよって教えてくれました。これは良いもの。
https://www.city.kashiwa.lg.jp/documents/26561/kashiwahikoujyouh1.pdf
https://www.city.kashiwa.lg.jp/documents/26561/kashiwahikoujyouh2.pdf
この充実の資料がPDFがで読めるのが、ありがたいです!
「教材置場」見学会・建屋の外観
外観を。
宅地造成工事
着手は令和8年4月から。
陸軍柏飛行場関連施設(教材置場)として、解体の最後の時まで記録と調査が実施されます。
最初で最後の見学会を開催いただいた流山市教育委員会・柏市教育委員会・柏歴史クラブの皆々様に感謝です。
ありがとうございました。
※撮影:2026年2月
