高射砲第二聯隊の跡地散策(軍都柏・その2)

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北柏駅から徒歩15分ほど北に歩いた場所に、往時の建物などが残っていた。

2009年(平成21年)に、「柏市消防局西部消防署根戸分署」が建物として役目を終え、解体も検討されていたが、詳細な調査が行われた結果、 陸軍時代の 高射砲第2聯隊の「照空予習室及測遠器訓練所」であることが判明し、柏市によって保存されることとなった建物。

足を運んでみましょう。


軍都「柏」

軍都柏とも軍郷柏とも称されることになった、千葉県柏市。
柏飛行場をはじめとし、多くの軍事施設が集まる地となっていた。

柏飛行場
昭和12年(1937)6月、近衛師団経理部は東葛飾郡田中村十余二に陸軍の新飛行場を建設する旨を決定。
昭和13年11月に「陸軍柏飛行場」(東部第105部隊)が完成。東京立川から「飛行第五戦隊」が移転してきたことにより、柏飛行場は、帝都防空の航空基地となり、軍都としての歩みもここからはじまった。

昭和20年4月には、ロケット推進戦闘機「秋水」開発のための陸軍の特殊部隊、陸軍航空審査部特兵隊が柏飛行場に進出。柏には、秋水の燃料貯蔵庫なども設けられた。

高射砲部隊
昭和12年10月、「飛行部隊」とは別に、帝都防空のもう一つの主役として「高射砲部隊」が千葉県市川市国府台に高射砲第二連隊が新設。
昭和13年11月に柏飛行場の完成とあわせて、柏(富勢)に「高射砲第二連隊」も移動。帝都防空の一翼を担うとともに、東葛地域の飛行場の防御も担当した。
昭和16年に東京に「高射砲第二連隊」主力が移動。その後、 高射砲第二連隊 の跡地には留守近衛第二師団の歩兵・工兵補充隊が駐留し、昭和20年に東京師管区第二補充隊(東部八三部隊)と同近衛工兵補充隊(東部一四部隊)となった。

その他
昭和12年11月、東京憲兵隊市川分隊柏分遣隊開設

昭和14年2月、第4航空教育隊(東部第102部隊)が開設。飛行機の整備に関する訓練や教育を担当した。
昭和14年4月、陸軍航空廠立川支廠柏分廠も開設され、飛行場に配備されていた飛行機や車両の整備・点検を行う補給機関を担った。
同じ昭和14年4月には、陸軍柏病院が開設。
昭和20年6月には柏(鎌ヶ谷)に、陸軍藤ヶ谷飛行場が完成している。現在の海自下総航空基地となる。
また、昭和18年11月には、柏陸軍墓地忠霊塔も建設された。


位置関係

国土地理院航空写真
地図・空中写真閲覧サービス
ファイル: USA-R393-81
昭和22年(1947年)10月23日、米軍撮影の航空写真を一部加工。

拡大。
陸軍高射砲第二聯隊の北側には柏陸軍病院もあった。

さらに拡大。
陸軍高射砲第二聯隊の建物がわかる。

現在の様子を、Google航空写真にて。

下記は、高野台児童遊園にある営門門柱の解説板から抜粋。


軍都「柏」

ファイル: USA-M29-58
昭和24年(1947年)2月8日、米軍撮影の航空写真を一部加工。

軍都柏の主要軍事施設を記載しておく。


高射砲第二聯隊 ・照空予習室及測遠器訓練所
 (旧柏市消防局西部消防署根戸分署)

高射砲第2連隊の跡地は、現在の富勢中学校及び周辺一帯にあたる。
かつて、 柏市消防局西部消防署根戸分署 として使用されていた建物。

詳細な調査結果があがってくる前、かつては、高射砲第二連隊「馬糧庫」とも呼称されていた。

照空予習室及測遠器訓練所」は高射砲連隊に特有の演習用施設。
同種の建物は、柏と加古川の2か所にのみ現存しており、柏の建物は「起重機装置(エレベーター)の支柱」が残る国内唯一の残存例として大変に貴重な建造物。
建物の内部は「照空予習室」として、使用され、屋上を「測遠器訓練所」として使用。2つの要素を併せ持つ建物であった。


柏市のサイトに詳細情報がアップロードされている。

1 照空予習室及測遠器訓練所(旧西部消防署根戸分署)

2 高射砲第2連隊 3DCG(三次元コンピュータグラフィックス)版

3『空をつくる建物』~高射砲第二連隊 照空予習室調査報告書~

「起重機装置(エレベーター)の支柱」

支柱の存在感がすごい。

屋上で、測遠器訓練、が行われていた。内部は、照空の訓練で使用されていたために、そこから屋上に直接アクセスできるように階段が設けられていた。

照空予習室及測遠器訓練所の東側。
現在は、住宅街と整備されているが、横並びに「修理工場」「油脂庫」などがあり、近年まで土台などが残存していたが消失。

毎年秋に、建物の一般公開もあるという。
ぜひとも、足を運んでみたい。

柏歴史クラブ

柏歴史クラブの公式サイト。千葉県柏市を中心にした東葛地域の歴史をテーマに活動中。講演会・東葛歴史ウォーク・柏市内の戦争遺跡の調査・研究などを行っています

場所

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高射砲第二聯隊営門門柱と歩哨舎

「高野台児童遊園」に、 高射砲第二聯隊の営門門柱と歩哨舎が移築保存されている。
高野台児童遊園の東側が、営門であった。
高射砲第二聯隊のあとは、東部十四部隊と東部八十三部隊が、当地に駐留。敷地の東側に東部十四部隊、西側に東部八十三部隊が展開していた。

旧高射砲第二連隊営門
 ここにある門柱は東方約60mの所にあったものを移設したものです。
 高射砲第二連隊は、昭和13年に市川市国府台から富勢村根戸字高野台に移転してきました。隊は昭和16年に主力が東京方面に移り、同18年に廃されるまで続き、その後東部十四部隊と東部八十三部隊が進駐しました。
 敷地は現在、市営住宅、富勢中学校、公的施設として利用されています。
 柏市はかつて「軍都柏」と呼ばれ、十余二、花野井、大室、高田、若紫には軍事施設があり、緑ヶ丘には軍需工場がありました。
 これらのものは姿を変えてしまい、当時の面影をみることは困難になっています。
 本市に軍事施設があった残り少ない証拠として、また、二度と再び戦争の惨禍を繰り返すことのないように祈念して、営門を移設して永く保存し、「恒久平和」を求め続けるものです。
 柏市教育委員会

コンクリート造の歩哨舎。

場所

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コンクリート造形物?(敷地東部)

高野台児童公園から北上してみる。
足元に不自然に固められたコンクリートの造形物があった。
往時のものかは不詳


土塁と境界標石?(敷地北東端)

高射砲第二聯隊の敷地の北東端。
境界標石と思われる石柱と、往時からのものかは不詳であれど、土塁があった。

摩耗しているが、なんとなく「陸軍」と書いてあるような気がしてくる。

土塁?

場所

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敷地南東端

南東端部分は特に何も残っていなかった。


敷地南部

用水路があった。当時からの水路(排水路)かは不詳。ただ経験則的には、当時からの排水路であってもおかしくないものを感じた。

写真左側の木々が、かつての陸軍用地

水路の右側が高台が陸軍用地であった、

場所

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陸軍境界標石(敷地南部)

敷地南側の通路に沿って、陸軍用地の境界杭(境界石)が点在していました。

こちらは、はっきりと「陸軍」と刻まれているのがわかります。

場所

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土塁?(敷地南端)

土塁がめぐらされている。
高台が、陸軍用地。

右側の坂道を登っていくと、高野台(富勢)。
かつての高射砲第二聯隊の地。

場所

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ちなみにこの日は、柏駅スタートで柏公園(柏陸軍墓地)を経由してからの、高野台(高射砲第二聯隊)散策で、ゴールは北柏駅、でした。約6.5キロで約2時間の散策。

以上、高射砲第二聯隊の跡地散策でした。

※撮影は2021年7月。


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