調布にあった醤油醸造所(解体済)

平成31年(2019)4月撮影 / 令和元年7月解体

調布駅すぐ北側の旧甲州街道。
往来するたびに立派な塀に囲われた旧家が目についてました。

「ここが醤油醸造所だった」と知って、なんとなく記録写真を撮っていたところ、なんと2019年7月に、建屋が解体されておりました。
記録しておこうと思ったのも虫の知らせだったのかもしれません。
今はもう見ることができない「調布のまちなかの想い出」。


昭和43年まで調布市内で醤油醸造業を行っていた建屋であったという。
しばらく前に当主( 井上欣一 氏)が亡くなり、屋敷の去就が気になるところとなっておりましたが先日、建屋の解体を確認いたしました。

解体はとても残念ですが、調布市民として市内にあった近代建築物としての記録を以下にとどめておきます。

井上家(調布市小島町)

創業は、明治 16 年2月という。
店舗棟は明治期
表門・塀・倉庫・醤油醸造所等の建屋は昭和7~8年(1932~33)

井上家は明治期には銀行経営を行っていた旧家。
昭和43年までは醤油醸造業を営んでいた。

店舗棟はかつては「井上銀行」であった。
2階建てのコンクリート造建築にみえるが、本来は大壁造。2階建ての塗屋造建築をコンクリート造建築のように化粧直ししたものという。
店舗物置は鉄筋コンクリート造平屋。
表門は鉄筋コンクリート造で屋根を切妻造桟瓦葺としている。

参考データ
「東京都の近代和風建築~東京都近代和風建築総合調査報告書~」
(2009年3月31日発行 編集・東京都教育庁地域教育支援部管理課)
「多摩のあゆみ」第141号
(平成23年2月15日 たましん地域文化財団)

2019年4月撮影<すべて解体済>

店舗棟(明治期)
アーチ門・店舗物置建屋(昭和7-8年)
アーチ門 (昭和7-8年)
表門 (昭和7-8年)
通用門 (昭和7-8年)
渦巻装飾が意匠的

奥に見える煙突は「醤油醸造所)」
通用門と店舗棟
店舗棟 (明治期)
通用門(昭和7-8年)
通用門 (昭和7-8年)
店舗棟 (明治期)
コンクリート塀 (昭和7-8年)
通用門 (昭和7-8年)
建屋 (昭和8年)
醤油醸造所の煙突 (昭和8年)
建屋(昭和8年)

2019年7月撮影

解体済み。

表門跡
醸造所跡
店舗棟跡

地図

USA-R556-No1-148
1947年(昭和22年)11月14日‐USA米軍撮影

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井上家は調布の旧家でもあり、調布の発展に尽力された名家でもあり。
調布市役所や文化会館(たづくり)の用地も、井上家の所有地であった。
先代の井上欣一氏のご遺贈において、平成29年にいままで調布市への長期貸与であった所有地が、調布市に寄贈となっている。
また調布市は福祉基金の名称を平成29年に「 調布市井上欣一社会福祉事業基金 」と改め、故人の功績を讃えている。
井上欣一氏は調布市議会議員・ 調布市社会福祉協議会会長 を歴任し、布多天神社総代なども尽力なされてきた御人。


調布市
https://www.city.chofu.tokyo.jp/www/contents/1517209342605/index.html