ナッチャンWorld(防衛省傭船・特設双胴高速輸送船)

平成30年5月、横須賀久里浜港にて撮影。

ナッチャンWorld

ウォータージェット推進機搭載高速フェリー
船型 波浪貫通型双胴高速船(アルミ軽合金製)
総トン数 10,549トン
全長 112.6m
全幅 30.5m
航海速力 約36ノット(満載時)
積載 8mトラック50台及び乗用車110台
定員 508名
最大積載量 1500トン
母港 函館港
コールサイン 7JDA


<旅客船として>
青函航路の高速化を計画していた「東日本海フェリー」が満を持して投入した最高速フェリーであった。

姉妹船は「ナッチャンRera」(竣工2007)となり、本船「ナッチャンWorld」(竣工2008)は妹船。オーストラリアのインキャット社建造。112m級ウェーブ・ピアーサー型2番船。

2008年(平成20年)2月19日進水、4月8日竣工、5月2日に青函航路に就航。しかしこの年の夏に原油高にともなう燃料高騰を理由に減便となり、東日本海フェリーは国内フェリー事業から撤退。2隻の高速フェリーも11月1日より運行休止。

その後、東日本海フェリーから青函航路を継承した津軽海峡フェリーによって、2009年から2012まで夏季期間限定で運用。その後は同航路では運航されていない。また、姉妹船の「ナッチャンRera」は2012年に台湾企業に売却。

<輸送船として>
2011年(平成23年)の東北地方太平洋沖地震の発生に際して、自衛隊の要請を受けて被災地への緊急災害援助部隊派遣輸送に協力し臨時運行。
同年秋の陸上自衛隊訓練において、北海道から大分まで90式戦車4台・89式装甲戦闘車10台等を輸送。そのまま九州各地で陸上自衛隊部隊の輸送訓練に携わる。

2011年の陸上自衛隊輸送実績などもあり、2012年夏以降、旅客運航をしていなかった「ナッチャンWorld」を防衛省は2014年に大災害などに備える名目で借り上げを決定。防衛省傭船となる。

2016年、新設された「高速マリン・トランスポート社」が防衛省傭船契約を結んだ「ナッチャンWorld」「はくおう」を保有し、同社と防衛省との間で契約が結ばれた。
平時は高速マリン・トランスポート社が本船を運行し、民間収益事業と自衛隊部隊訓練の協力や災害派遣に使用。有事の際は防衛省が高速マリン・トランスポート社より本船の提供を受け輸送船として活用する。島嶼防衛などの有事に際して、本船の高速輸送能力が期待されているという。船員は予備自衛官なども活用。緊急事態発生時に防衛省が本船を使用する場合は72時間以内に対応できる体制を整えている。


久里浜港にて。

ちょうど東京湾フェリーの「しらはま丸」が出港するところでした。

しらはま丸
1989年6月竣工、12月就航
3,351総トン、全長79.1m、全幅18.0m、航海速力13,5ノット


公式サイト

どこでも行ける!イベントShip ナッチャンWorld

参考

自衛隊には戦車や護衛艦、戦闘機をはじめ多様な装備品が存在する。いずれも自衛隊向けに作られた“オーダーメード”ばかりだが、その数少ない例外が、島嶼防衛や災害派遣時…

久里浜の散策などはこちらにて。

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