新宿区の幸國寺の大イチョウは加藤清正手植えとも伝わる銘木。
昭和の大空襲で被災しながら北側からの炎を食い止め、南への類焼を防いだと言い伝えが残る戦災樹木。


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幸國寺の大銀杏
幸國寺大銀杏記録の碑から
幸國寺大銀杏は東西にあり、共に樹齢五百年の新宿区内最大の銀杏(イチョウ)の木です。
この地が加藤清正公の下屋敷の一つだったことから「清正公お手植えの大銀杏」と言い伝えられ新宿区天然記念物に指定されております。
西側の大銀杏は太平洋戦争の戦災に遭いながらも、北側からの炎に立ち塞がり南側の家屋への類焼を防ぎました。その為に傷みが激しく、大風や着雪により大きな枝がたびたび折れ、辛うじて樹形を維持していました。
平成十年には、突然緑の葉を落としはじめ異常な事態になりました。取り急ぎ専門家に、応急処置をお願いいたしましたが、体力の無い樹木のため徹底的な治療が必要と診断されました。幸い五百年の時間を失う前に、大銀杏とご縁の深い方々が「大銀杏延命施術浄財勧募」を展開し、多くの理解者、協力者と優れた技術に恵まれ危険な状態は回避することができました。
荒んだ時代になってしまった今日、ここに御志納いただいた方々のお名前を記録し、この方々の「やさしさ」が源となって「平和で人と自然が調和のとれた世界」になることを祈念いたします。
http://www.koukokuji.or.jp/about.html西側の大銀杏





東側の大銀杏





新宿区指定天然記念物

幸國寺

山門は田安徳川家屋敷門と伝わる。

撮影:2025年1月
大和田建樹終焉の地
ちなみに近くの法身寺は、「大和田建樹終焉の地」。
鉄道唱歌の作詞で有名。
大和田建樹は、養生先の法身寺の庫裏で亡くなったという。(墓は青山霊園、生家跡は宇和島市)

