大應寺のコンクリート代用梵鐘(富士見市)

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金属類回収令

昭和18年8月12日勅令第667号
戦局の激化による金属資源不足を補うために、官民所有の金属類回収を行なった勅令。
各地の寺院にあった鐘楼の梵鐘も金属供出の対象となった。

寺院の鐘楼は、梵鐘の重みで建屋のバランスを保つ構造でもあったため、梵鐘を外したままでは鐘楼崩壊の危険性があったため、コンクリートや自然石など何らかの重みを確保できる代替梵鐘が釣り下げられた。

もちろん、コンクリートの梵鐘は叩いても音を出すことはない。

大應寺(大応寺)

水光山不動院大應寺。真言宗智山派。
創建は不詳であるが室町時代には開山している。

鐘楼門は享保4 年(1719)造立。朱色の回廊の見える上層部が鐘撞堂に
なっている鐘楼門。
この鐘楼門に吊り下がる梵鐘が、戦時中に金属供出された際は、コンクリート代替梵鐘が備え付けられていたと思われる。
現在、役目を終えたコンクリート代替梵鐘は、本堂右手に静かにその姿を鎮座させていた。

吊り下げ部から、若干の崩壊が始まっていた。

「鐘楼門」 に吊り下がる、梵鐘。

参道から「鐘楼門」を望む。

「本堂」は平成21年に建て替え。


大應寺の隣には「水宮神社」。
狛蛙で有名。志木市の敷島神社の本務社、でもある。

そして、大應寺の向かいには 「水子貝塚公園」もある。

場所

※撮影は2021年9月


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