靖國神社に献木された神雷桜から、往時を偲ぶきっかけを…
- 靖國神社の神雷桜
- 桜花公園の神雷桜
- 桜花
- 靖國櫻(靖国桜)
靖國神社
桜の季節になると
どうしても「桜花」のことに触れたくなります
桜賑わう靖國神社で、
桜にまつわる先人たちの物語を。
以下に「神雷桜と桜花」にまつわるあれこれを
まとめていきます
感謝と哀悼を…
「桜花」
この美しき言霊は、時に残酷な言霊でもあり。
海軍神雷部隊「桜花」
母機である一式陸攻の爆弾倉に懸吊された状態でロケット特攻機「桜花」は目標近くまで運ばれ、放たれた桜花は操縦士もろとも目標に向かって突入する。
神雷部隊は特攻専門部隊であった…



神雷桜
かつて神雷部隊の将兵たちは戦死したら「靖國神社の御神門を入って右の二番目の桜の木の下に集まって再会しよう」を合言葉にしていた。
戦後生き残った戦友は、この合言葉を大切にし、桜を奉納した。
この桜は「神雷桜」と名を記されている。 (海軍神雷部隊戦友会)



今年もまた桜花の季節がやってくる。
靖國神社の桜は、戦友の想い、遺族の想いが込められし桜。 特別な桜。
貴様と俺とは 同期の桜
離れ離れに 散ろうとも
花の都の 靖国神社
春の梢に 咲いて会おう
境内の桜を見上げつつ、今年もまた往時を偲ぶよすがを。



「桜花」と共に戦いし神雷部隊。
その名を伝承する神雷桜。





靖國神社 神雷桜
今年(2018年)も見事な桜花… ありがとうございます




靖國神社みたままつり(平成29年7月13日(木)前夜祭)
夏夜の神雷桜


第71回みたままつり(平成29年7月13日(木)前夜祭の朝)
ついつい神雷桜に目がいってしまう。葉桜の木陰で楽しむ境内。


平成29年5月
新緑の神雷桜

平成29年8月
夏の神雷桜



「第七二一海軍航空隊」通称「神雷部隊」
https://ja.wikipedia.org/wiki/第七二一海軍航空隊

「桜花」
https://ja.wikipedia.org/wiki/桜花_(航空機)

神ノ池神雷桜・桜花公園
茨城県鹿嶋市光。 2016年撮影。
海軍神之池航空基地の跡地。
神雷部隊「桜花」練成の地。
この地にも戦友会の献木がある。 「神ノ池神雷桜」
いつの日か、この地の桜花が咲くときに訪れてみたい…

慰霊と感謝を。
若き海鷲たちに。


神ノ池海軍航空基地を物語る掩体壕。
721航空隊「神雷部隊」として特攻機「櫻花(桜花)」訓練基地が展開。 この神ノ池で訓練をした若者たちが鹿屋に出撃し、そして鹿屋から特攻へと…




神ノ池海軍航空基地を物語る掩体壕。
その上部は自然へと帰りつつ。




掩体壕には復元された櫻花11型が展示してあった。
一式陸攻を母機とし、1200キロの爆弾に推進ロケットを装備した有人ロケット爆弾。敵艦上空で母機より切り離されて高速滑空し特攻…


神ノ池海軍航空基地
昭和19年。筑波海軍航空隊では戦闘機パイロット養成施設が手狭になった為に、神ノ池飛行場に戦闘機練成隊を新設し開隊。 のちに秘匿性の高さから桜花訓練基地となり、当地で訓練をつんだ若者たちが鹿屋から特攻へと飛び立つ事となる…
※ 神ノ池は「ごうのいけ」と読みます。常陸国風土記にも記載される歴史ある池。1969年に埋め立てる前は現在の7倍はあった、という。






神ノ池海軍航空基地は、そのほとんどが工場地域。
現在の航空写真で御覧の有様。 この掩体壕が、今日まで歴史を物語る遺産として残ったことにも感謝。


公園の由来
太平洋戦争末期、この地に海軍航空隊神之池基地が開設され、特攻兵器”櫻花”の訓練が行われました。
鹿島製鉄所では、地元及び櫻花関係者の御意向に沿い、構内に残る神之池基地の掩体壕の周辺を整備し、ゆかりの櫻花碑をここに移し、土地の歴史を記念する公園として開放することとしました。壕内には往時がしのべるよう櫻花の復元機を置きました。
この公園が、先の大戦の記憶が風化する中、平和への思いを新たにするよすがとなれば幸いです。
平成5年12月 住友金属工業株式会社鹿島製鉄所 所長 長谷 登


櫻花公園(桜花公園)
神雷竜巻
櫻花隊員
錬成之地
櫻花
山岡荘八
のちに時代小説作家として大家となる山岡荘八氏は当時、海軍報道班員として神雷部隊櫻花隊員と生活を共にしていた。


櫻花
山岡荘八碑裏
太平洋戦争も一段と熾烈を極めた昭和十九年十月一日、祖国日本の興廃をその一身に背負おうと志願して来た紅顔の若者達は海軍百里原航空隊で、特別攻撃隊櫻花隊を結成同年十一月七日この神之池に訓練基地の設置を見た 。
やがて神之池基地で至難な訓練を受けた若者たちは九州最南端の鹿屋の野里村に移り、鹿屋を特攻基地として祖国の国難に殉じて行ったのである。
云わば神之池は、特別攻撃隊発祥の地として、わが日本国民として忘れてはならない、祖国の存立を護った尊い大和魂の故里である。

撰文 山岡荘八 昭和五十三年三月吉日
建立者 元櫻花隊員小城久作 妻泰子
櫻花の碑。
前面には山岡荘八氏による建碑由来も記載。碑は元桜花隊員の小城久作氏が昭和53年に私費を投じて建立。
側面には小城氏の献歌もある。
錬成の
名残とどめぬ鹿島灘
いまだただよう
戦友のおもかげ



櫻花 山岡荘八
散った桜を静かに見送る。
手向け花を。散りし桜花を。
自然と手を合わせ頭を下げる。
ありがとうございました。
また来よう。桜の季節に。 そう感じさせる空間であった。


筑波海軍航空隊記念館
霞ヶ浦海軍航空隊(教育部隊・予科練)
↓
鹿島空(水上機部隊独立)
谷田部空(霞空補助)
土浦空(霞空から予科練を引受)
筑波海軍航空隊(戦闘機)
↓
★神ノ池空★(桜花部隊)
谷田部空(戦闘機)
桜花・筑波海軍航空基地 (茨城県笠間市 筑波海軍航空隊記念館にて。)




神栖中央公園
神栖中央公園。 ここに櫻花(桜花)が展示されてます。 ガラスショーケースの中に原寸大復元の桜花が。 この桜花は映画「サクラ花」の撮影で使われたものであり、2015年に神栖市に寄贈された。



櫻花(桜花)
映画「サクラ花 桜花 最期の特攻」復元機体。
















桜花・靖國神社遊就館
靖國神社遊就館の大展示場の片隅に。
復元された「桜花一一型」と「海軍神雷部隊桜花攻撃ジオラマ」が展示してある。
圧巻で胸が詰まる空間。 しばし見上げ見つめ、静かに哀悼と感謝を捧げる空間。



その足跡を。




「靖國神社遊就館」
平成29年3月現在、大ホール展示のみ撮影可
【靖國櫻】(靖国桜)
今回は「神雷桜」を例としましたが、境内に無数にある靖國桜にはそれぞれ奉納された人々の物語があります。
これからの桜の季節。
せっかくですので花の都「靖國神社」で桜を愛でながら、ちょっとだけでも感慨にふけっていただければ幸いです…
散る桜 残る桜も 散る桜






想い積もりし靖國櫻
花の都の靖國神社、春の梢に…










花の都 靖國神社
献木奉納桜「南会桜」
第六三四海軍航空隊呉瑞雲隊有志一同
第六三四海軍航空隊は航空戦艦で運用する水上機(瑞雲)艦上機部隊(彗星)部隊として整備。しかし連携する機会なく水上機基地航空隊として終戦まで運用。 第九三四海軍航空隊も水上機部隊。消耗により昭和19年10月解隊 。


靖國神社招魂斎庭跡。
その片隅に咲く緋桜。靖國桜。
空挺櫻
「花の都の靖國神社 庭の梢で咲いて会おう」
平成元年4月8日 陸軍落下傘部隊戦友一同





空挺櫻 (靖國神社招魂斎庭跡)
散る桜 残る桜も 散る桜
陸軍落下傘部隊の歌 「空の神兵」
藍より蒼き 大空に大空に
たちまち開く 百千の
真白き薔薇の 花模様
見よ落下傘 空に降り
見よ落下傘 空を征く
見よ落下傘 空を征く

見上げていたらグッとくるものが… ありがとうございます…


